脳卒中に関する高度医療機関との連携および脳卒中予防のおすすめ

  • 2022.01.20

当院は、出身医局である筑波大学脳神経外科・脳卒中科を中心に、筑波メディカルセンター病院、筑波記念病院などの高度医療機関と綿密な連携をとることで、時間を無駄にすることがなく、スムーズな医療提供を行っております。添付のファイルは、先日発行された筑波大学附属病院だよりで、筑波大学脳卒中科の取り組みが特集となっており、当院の記事も掲載されております。

脳卒中の治療技術は、年々確実に進歩していますが、予防できればそれにこしたことはありません。当院においても、今後、ますます脳卒中予防に力を入れていきたいと思っております。

高血圧、脂質異常症(高コレステロール血症)、糖尿病などの生活習慣病は、脳卒中を予防する上で極めて重要な因子です。脳卒中の後遺症を生じた場合の精神的、経済的な負担は、若いほど大きく、特に子育て世代ではどうしても発症を避けたいところです。そのためには、若いころからの生活習慣病のコントロールが非常に重要です。

生活習慣病は、それ自体、かなりの進行がなければ特に症状が無く、検診で異常を指摘されても、そのまま放置されがちです。また、気になさっている方でも、そのうち生活習慣を改善させるので大丈夫、とお思いの方も多いのではないでしょうか。生活習慣の改善は非常に重要であり、可能な限り取り組む必要があります。しかし、仕事や子育てで、その時間も余裕もない、という状態は簡単に5年10年と経過してしまいます。

そこで、是非お勧めしたいのが、まず治療を開始しながら、生活習慣の改善のタイミングを見つける、という方法です。まずは安全域まで治療を進めつつ、諸々の環境が整えばどんどん運動や食事の工夫などしていただき、これにより体内の環境が改善すれば、導入していた治療薬も減量、中止していくことも可能です。

もう一点、生活習慣病を指摘されている方は、一度、MRIなどでご自分の脳や脳血管の様子を見てみることを強くお勧めいたします。実際に動脈硬化の進行などが見られれば、脳卒中予防への取り組みの意欲も自然とわいてくるものです。

私たち脳卒中治療医は、脳卒中予防を広く推し進め、健康で明るい生活を皆様に送っていただけるよう努力して参ります。どのような些細なことでも是非ご相談ください。

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